観光ホームステイの意義と共通する

国際交流、異文化交流に関する学術的論文の紹介


TOPに戻る

日本のホームステイ

参考文献:
アジア系留学生の対日態度の形成要因に関する研究(山崎端紀1993 心理学研究 Vol.64(3)215-23)

近年、日本への留学生の数は急増している。とくに21世紀に入ってからの増加は顕著で、2005年には、2000年と比較して倍以上に増加という結果が出ている。そして、その90%以上はアジアからの留学生となっている。アジア各国、とくに中国・韓国との友好関係がとり沙汰される昨今の日本においては、そういったアジア系留学生が母国にもち帰る日本の印象は、直接ふれあった者の意見として大きな意味をもっているのではないだろうか。

山崎は、アジア系留学生の対日態度及び対日態度を規定する要因を測定する尺度を作成し、パス解析モデルで変数間の関係を調べた。

その結果、滞在期間の友人関係への影響や、経済状況の差別経験への影響が確認され、さらに友人関係、差別経験が対日態度に影響を与えているという関係が見られた。その一方で、日本語能力に関しては、対日態度との関係はとくに見られなかった。

対日態度の形成


「観光ホームステイ」の意義である、人と人とのつながりは、日本人に対する親和的なイメージにつながることを明らかにした。

日本のホームステイ

参考文献:
日本人の満足感の構造とその規定因に関する因果モデル
-共分散構造分析の「日本人の国民性調査」への適用- (前田忠彦 1995 統計数理Vol.43(1)141-160)

すっきり目が覚め、おいしいご飯を食べた朝は、満員電車にも不平を感じず元気に過ごせる気がするものである。しかし、電車の中吊り広告で政治家の汚職を知った帰り道は、日常使う通勤電車の混雑も社会が悪いせいだと考えたくなる。日常的な生活への満足感と社会に対する満足感は、お互いどのような関係になっているのだろうか。

前田による研究では、大規模な日本人の国民性調査のデータを使い、個人生活と社会への満足感に影響を与える要因について検討を行っている。

双方向的な影響を推定可能な道具的変数を導入し、モデル比較の結果、「社会への満足」が「個人生活への満足」に影響を与えるのではなく、その逆であることが明らかとなった。また、「健康状態」と「生活水準」が高まることによって「個人生活への満足」も高まり、「社会への満足」も上昇すると考えられる。

日本人の満足感の構成とその要因


「観光ホームステイ」の外国人ゲスト受け入れが、個人生活の満足につながれば、社会への満足につながる可能性がある。「観光ホームステイ」が個人の生活満足につながるように工夫をして行きたい。

日本のホームステイ

参考文献:
MIMICモデルによるアイデンティティの実感としての充実感の構造の検討
(大野久・茂垣まどか・三好昭子・内島香絵 2004-*教育心理学研究 Vol.52(3)320-330)

 近年よく耳にするアイデンティティとは一体何なのだろうか。一般的にアイデンティティは、個人の社会との関係における自覚、生きがいという意味で使われる。

 あなたはアイデンティティを感じたり、自覚したりしながら生きているだろうか。大野らは、このアイデンティを日常生活の中で充実感や満足感として感じると考えた。

 これらは、主体性に基づいた自立感とその自信(自立・自信)、社会とのつながりがある感じ(連帯)、自分の人生への肯定感(信頼)が構成するアイデンティティから影響を受けるとした。本論文ではこのモデルが妥当であることが示されるとともに、アイデンティティの形成には人間関係や社会とのつながりの中で自己の意味を感じられるようになることが重要であることが明らかにされた。

アイデンティティ


アイデンティティが感じられるホストファミリー活動になるよう、「観光ホームステイ」は、つながり、自信、意義をホストファミリーと作っていきたい。充実感、満足感を共有したい。

日本のホームステイ
日本のホームステイ