質問:
最近、NHKラジオの中国語を始めました。耳に頼らずについつい発音記号を見てしまいます。中国語の勉強方法として、それで大丈夫でしょうか。テキストを見ずに耳で聞き取りしたほうが良いと思うのですがどうなのでしょうか。
返事:
英語でも中国語でも、最終的には「テキストを見ずに耳だけで聞き取る」ことができるようになるのが理想です。ただし、いきなりそこを目指す必要はありません。漢字を目で追いながら聞いていても、テキストを見ていることには変わりないので、慣れてきたら思い切ってテキストを閉じてみましょう。とはいえ、勉強を始めたばかりの今の段階では、テキストを目で追いながらピンインとその音をしっかり一致させることの方がずっと大切です。
中国語は何より発音が要になる言語です。漢字を見て正しいピンインがすらすら書けること、逆にピンインを見て正しい漢字と発音が結びつくこと、この両方ができるようになることが、正しい発音への一番の近道です。テレビ講座もあわせてご覧になっているとのことですが、映像で口の動きまで確認できるぶん、ラジオだけよりも発音のイメージがつかみやすいはずです。番組を楽しみながら、ぜひこのまま続けてみてください。
質問:
私は2年以上も勉強しているのですが、日常会話も未だにできません。勉強の仕方が悪いのだろうと思うのですが、どのようにしたらいいのかわかりません。効率の良い勉強方法やお勧めの勉強方法があったら教えてください。
返事:
多聴・多説・多念でステップアップ
「2年以上」勉強してきたのが独学だとしたら、まず疑ってみたいのは発音の部分です。発音に自信が持てないと、話すことはもちろん、声に出して読むことにまで自信がなくなってしまいます。すると「声に出す→耳から入る→記憶が定着する」という本来のサイクルがうまく働かず、いくら時間をかけても身につきにくくなってしまうのです。音読や会話の練習で、しっかりと声に出して発声できるかどうかが、実は記憶の定着を左右する大きな鍵になります。ぼそぼそと小さな声でつぶやくだけでは、なかなか効果的に覚えることはできません。
発音に関して言えば、学校であれ個人レッスンであれ、とにかく正しい発音を最初にしっかり叩き込んでもらうことが近道です。ここで恥ずかしがって声を出すのをためらったり、細かい指導を嫌がってしまったりする人は、残念ながら途中で伸び悩んでしまう傾向があります。
中国語は漢字を使う言語なので、日本人にとっては見た目だけで「なんとなく分かった気」になりやすい言語でもあります。これは特に独学の場合に顕著に表れます。漢字をつい日本語読みの感覚で捉えてしまい、声調がまったく違っていても気づかない、ということも珍しくありません。だからこそ、独学者にとってピンインを正しく理解することは非常に重要です。ピンインさえきちんと理解できていれば、その後は自力で学習書や参考書を読み進めていくことができます。標準語である普通話は、南方の方言のような複雑な変調がほとんどありませんから、まずは四声をしっかり押さえておきましょう。
効率のよい学習法は、結局のところ地道な繰り返しに尽きます。多く聴き、多く読み、多く話し、多く書くこと。身の回りにある物や日々の動作、あいさつのフレーズ、そして目についた漢字が、考えなくてもすらすら中国語で読めるようになるまでは、ひたすら繰り返しの段階だと考えてください。その段階を越えてはじめて、文法を理解することで丸暗記に頼らずに済むといった「効率的な」学習法が生きてきます。それまでは、小学一年生が国語を学ぶときのように、素直に聞き・読み・書きを積み重ねることが一番の近道です。文法の決まりごととして意識すべきなのは、せいぜい「不」や「一」の声調変化のような、発音に直接関わる部分くらいで十分です。
返事2:
NHK中国語会話(ラジオでもテレビでも好きな方で構いません)や、やさしい会話集をひたすら暗記するのもおすすめの方法です。暗記の際は、必ずヒアリングから入ってください。最初は意味が分からなくてもかまいませんので、とにかくまず音を聞いて、その音をそっくり真似てみましょう。うまく言えなくても、10回くらいは粘り強く繰り返してみてください。ある程度音がつかめたら、次は正確な発音を意識しながらシャドーイングに挑戦します。
ただし、自分の発音が本当に正確にできているかどうかは、残念ながら自分ひとりでは判断できません。ここばかりは、中国人の友人を作るなり、学校に通うなりして、実際に発音を指導してもらう必要があります。半年くらいは、ここまでお話しした内容をひたすら淡々と繰り返すことをおすすめします。文字を見た瞬間に、頭の中で自然にその文章が音読されるような感覚になってきたら、それが本格的に読解へ進んでいく時期のサインだと思ってよいでしょう。単調な練習が続いて煮詰まってきたら、気分転換として中国語のカラオケで好きな曲を練習してみるのもおすすめです。
【留学生の体験談】2年間の独学の壁を、現地の先生に指摘してもらって突破した話
🇹🇼 台北での短期集中コース、初回レッスンでの出来事
日本で2年ほど独学を続けても日常会話ができなかった私は、思い切って台北の語学学校に短期入学しました。初回のレベルチェックで先生が開口一番「你的声调都不对」(あなたの声調、全部おかしいよ)と笑いながら指摘してくれました。独学ではずっと気づけなかった発音のクセを、初めて客観的に教えてもらえた瞬間でした。
それから声調だけを徹底的に直す特訓を1週間続けたところ、同じ単語でも相手に伝わる感覚が全く違うことに驚きました。2年分の独学で埋まらなかった溝が、現地で直接指導を受けたことでようやく埋まった、忘れられない経験です。