19.
以前このホームページで、「リスニング・スキルを伸ばす方法」についてお話ししたことがあります。その中で、「リスニングスキルを伸ばしたいのなら、単語・発音・そして文法を勉強することです」とお伝えしました。
このうち、単語と発音がリスニングに役立つというのは、比較的イメージしやすいのではないでしょうか。単語を知らなければ、たとえ音として聞き取れたとしても、その意味を理解することはできません。そして発音のルールをきちんと理解できていなければ、単語の意味自体は知っていても、耳に入ってきた音がその単語のことを指しているのだと気づくことすらできないでしょう。
しかし、文法がリスニング・スキルにどう役立つのかは、単語や発音に比べると、もう少し想像しにくいかもしれません。実際には、文法の知識によって聞き取りの混乱を解消できる場面は、数え切れないほどあります。
たとえば、単語自体は知っているのに文全体の意味がうまくつかめないという経験は、多くの学習者に共通するものです。そんなとき、文法の構文パターンを思い出すことで、バラバラに聞こえていた単語の連なりが、突然ひとつの意味を持った文章としてつながって聞こえてくることがあります。単語や発音だけを鍛えていても、こうした感覚にはなかなかたどり着けません。
今、自分のリスニング・スキルがもう少し伸びてくれたらいいのに、と感じている方は、ぜひ文法にも力を入れてみてください。きっと良い効果が現れるはずです。
【留学生の体験談】文法が分かった瞬間に聞き取れた話
🇨🇳 長沙での語学留学、市場での会話中の出来事
長沙の市場で店主が早口で話す中国語を聞いていた私は、単語は知っているはずなのに文全体の意味がつかめず困っていました。ふと文法の授業で習った構文パターンを思い出した瞬間、バラバラに聞こえていた単語が急に一つの意味のある文章としてつながって聞こえたのです。
単語や発音だけを鍛えていたときには気づかなかった感覚でした。文法を知っているだけで、聞き取れなかった音の並びが「ああ、あの構文だ」と一瞬で理解できるようになる。リスニング力は耳だけでなく、文法の知識でも支えられているのだと実感した経験でした。