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以前、このホームページの19番目の記事「リスニング・スキルを伸ばす方法その②」で、文法が上達するとリスニング・スキルも伸びるという話をしました。とはいえ、実際に会話をする場面では、そんなに素早くいろいろな文法ルールを思い出せず、結局リスニングで困ってしまうという方もいるでしょう。では、このテクニックをもっと素早く使えるようにするには、どうすればよいのでしょうか。
このテクニックの本質は、言われた内容が①なのか②なのか迷っているときに、文法的におかしい方の選択肢を消去していくことにあります。ここで大切なのは、「なぜそれがおかしいのか」を理屈立てて説明できるルールをいちいち思い出すことではなく、ただ単に「おかしいかどうか」を感覚的に理解できるようになることです。
少し話は変わりますが、この記事を読んでいる皆さんは、靴紐を結ぶことができますよね。万が一結べないという方がいらっしゃれば、それほど中国語の勉強に熱心なことに感謝しつつも、まずは結び方を先に覚えることをお勧めします。それほど時間はかかりませんので、覚え終わったらまたこのページに戻ってきてください。
靴紐を結ぼうとしたとき、結び方を間違えれば、すぐに「あれ、なんかおかしいぞ」と気づくはずです。これは、具体的な手順を頭の中で言葉にして確認しているわけではなく、何度も正しいやり方で結んできた経験があるからこそ、間違えた瞬間に違和感として感じ取れるのです。
これと同じように、正しい文法を使っている回数を重ねれば重ねるほど、間違った文法に対してすぐに違和感を覚えるようになります。しかし、その感覚が育つ前に、自分の文法が正しいかどうかをあまり気にせず話そうとしてしまうと、いつまでも違和感というセンサーが働かず、そのたびに一つひとつルールを思い出して確認するという、遠回りなやり方から抜け出せなくなってしまいます。
これは、リスニング・スキルそのものを直接鍛える方法というよりも、文法をしっかりと身につけていく過程で、結果としてリスニング力も自然に伸びていくというアプローチです。最近、聞き取りに苦労しているという方は、ぜひこの考え方を試してみてください。きっとリスニングだけでなく、話す力の方も上達していくはずです。
【留学生の体験談】「なんかおかしい」で気づけるようになった話
🇨🇳 昆明での語学留学、友人との日常会話での出来事
昆明に留学して数ヶ月経った頃、友人が話した文章のどこがおかしいのか説明できないのに、「なんかおかしい」と直感的に感じる瞬間が増えてきました。最初は自分でも不思議でしたが、正しい文法を繰り返し使い続けてきたことで、間違った言い方に対する違和感が自然と育っていたのだと気づきました。
靴紐を結ぶときに間違えるとすぐ分かるのと同じように、文法も理屈で確認するより、正しい形に何度も触れることで「違和感センサー」が働くようになるのだと実感しました。この感覚が育ってから、会話のスピードについていける場面が明らかに増えました。