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では、ようやく「初級の方は何を忘れたらいけないか?」シリーズの最終話にたどり着きました。
今回取り上げるのは、会話によく出てくる表現についてです。経験を表す表現を例に考えると分かりやすいでしょう。たとえば「昼ごはんを食べたことがありますか?」という表現ですが、これは実際には「もう昼ごはんを食べましたか?」という意味で受け取った方が自然な場合が多いのです。多少ニュアンスは違って感じられますが、いずれも過去の出来事を尋ねているという点では、これもまだ「経験」を尋ねる表現の一種だと言えます。
二通りの意味を持つ表現ではありますが、実際の会話の流れの中では、どちらの意味なのかを区別するのはそれほど難しくありません。そもそも、一度もご飯を食べたことがない人などいるはずがなく、それをわざわざ確認するように「昼ごはんを食べたことがありますか?」と尋ねられることは、常識的に考えてまずないからです。
「〜したことがありますか?」も「もう〜しましたか?」も、日常会話の中で使われる頻度が非常に高い表現です。少しでも会話をすれば、この表現に出会う可能性は極めて高いと言えるでしょう。ということは、実際に相手からこの表現で言われたときに理解できなければ、それはかなり大きな問題になってしまいます。そして、確実に理解できるようになるための一番の近道は、やはり自分自身がこの表現を正しく使えるようになることです。
これもまた、文法の理解によって解決できる問題です。一見すると少し複雑に見えるかもしれませんが、これも自分で正しく使えば使うほど、文法に対する感覚が磨かれ、意識しなくても自然に区別できるようになっていきます(これは以前#11、#19、そして#26でもお話しした内容ですね)。
これで、「初級の方は何を忘れたらいけないか?」シリーズは終了となります。今後は「中級の方は何を忘れたらいけないか?」シリーズもお届けする予定ですので、その際もどうぞよろしくお願いいたします。
【留学生の体験談】経験表現を混同して誤解された話
🇨🇳 瀋陽での語学留学、友人宅での食事中の出来事
瀋陽の友人宅で食事に招かれた際、「你吃过东北菜吗?」(東北料理を食べたことがありますか)と聞かれたのに、「もう食べましたか」の意味だと勘違いして「まだです」と答えてしまい、友人に不思議な顔をされたことがあります。二つの似た表現を混同していたことにその場で気づかされました。
それ以来、経験を尋ねる表現と、完了を尋ねる表現の違いを文脈から意識するようにしたところ、似たような場面での聞き間違いがぐっと減りました。似ている表現ほど、一度でも正しく使い分けを体感しておくことの大切さを実感した出来事でした。