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質問:上司は外国人で、本社から派遣されている優秀な方です。私は業務上必要な語学力は身につけており、彼とのコミュニケーションにおいて言葉の問題はありませんが、意思の疎通が完全にはとれていないと感じるときが度々あり、もどかしさを感じています。気配りの深度であったり、プライベートの関わり方への考え、小さなところでは笑いのセンスなど、カルチャーの違いだと頭では理解しているのですが……。お互いうまくやっていくための心構えなどがありましたら教えてください。
返事:しっかり確認と軽くスマイル
国際的な職場では、コミュニケーションの面で難しいところもありますよね。逆に、日本で仕事をしている外国人の立場からお話しさせていただくなら、こう思います。
「意思の疎通が完全にはとれていない」と感じている部分については、実は自分が思っている以上に、伝えたい内容を上司がすでに理解している可能性があります。中国では日本語と違い、相手が話しているとき、聞き手は「はい」「うん」「そうですか」「ね」といった相槌を打たず、静かに聞くのがマナーとされています。つまり、特に不明な点がなければ、何も言わずに黙って聞いているのです。日本語での会話であれば、そうやって黙って聞いている相手を見ると、自分の話し方がうまく伝わっていないのではと不安になってしまいますが、中国においては、その沈黙こそがきちんと理解できていることの証明なのです。
とはいえ、日本語があまり話せない中国語圏の方が、日本で日本人と会話をする場合には、逆によく勘違いの原因になる点がありますので気をつけましょう。先ほども述べた通り、日本語での会話では、相手の話を聞きながら「はい」「うん」と頻繁に相槌を打つのが一般的です。しかし聞き手が普通に黙って聞いているつもりでいると、話している側は「それは当たり前のことだから私も同意見だ、早く次の話に進んでほしい」というサインだと受け取ってしまうことがあります。これは気をつけた方がよいかもしれません。
正直に言うと、こうした確認の質問を積極的にたくさんすることは、上司にとってもむしろ助かる場合が多いです。私が以前勤めていた日本の会社では、中国語圏出身のスタッフが多く、会議などもすべて中国語で行われていましたが、なんとなくの雰囲気だけで分かったつもりになってコミュニケーションを進めた結果、後で問題が発覚して困ったことがよくありました。そうした経験を重ねるうちに、お互いに確認し合うことがどれほど重要かを実感するようになったのです。
そして最後に、笑いのセンスの違いについてですが、これはそれほど深く悩む必要はありません。考えてみれば、世界中でヒットするドラマやシリアスな映画は数多くありますが、世界中で共通して人気を集めるコメディというのは、実はあまり多くありません。ジョークで場を和ませようとするよりも、挨拶さえ元気に、スマイルを心がけるくらいで十分ですので、その点はどうかご安心ください。
【留学生の体験談】無反応な聞き手に不安になった話
🇨🇳 東莞での語学留学、企業インターン先での出来事
東莞のインターン先で自分の説明中、相手が「はい」も「うん」も言わず静かに聞いているだけだったため、話が伝わっていないのではと不安になり、何度も同じ内容を言い直してしまったことがあります。後で同僚に聞くと、それは中国では話をしっかり聞いている証拠のマナーなのだと教えてもらいました。
それ以来、相槌がないことを不安のサインと捉えず、逆に不明な点があれば相手からはっきり質問してくると理解できるようになりました。文化ごとの「聞き方」の違いを知っているだけで、余計なすれ違いを防げるのだと実感した出来事でした。