Vol.35.  2020年英語教育改革に向けて、大人がどう準備しておくべきか。(4)

この記事の執筆・監修

岡田 真作(有限会社ワイアールシー 取締役 / 成人教育研究者)

横浜国立大学大学院にて「大人の学習継続」を研究し、人との交流が学習効果を高めることを実証。その学術的知見と長年の英語教育・留学支援の実績を融合し、挫折せず楽しく続けられる独自の学習カリキュラムを展開。「今度こそ英語を話せるようになりたい」という受講者の目標達成を強力にサポートしています。

 

ここ数回、英語教育改革に対してどのように大人は対応していくべきかについて考えようとお伝えしてきました。そして大きく分けて以下の5つの改革が行われるとお伝えしました。
1.小学3,4年生=年間35時間の英語授業
2.小学5,6年生=年間70時間の英語授業
3.中学生=英語の授業は原則、英語で行う
4.高校生=英語の授業は原則、英語で行う
5.大学入試=大学進学共通テストの新設(2020年度から2024年度まで)
今回は大学入試=大学進学共通テストについて、考察していきたいと思います。
再来年度から5年間、上記のテストが行われる予定です。
そして大人たちはそれに向けてどのような準備をすればいいのでしょうか。
とりわけ大学受験生のお子様を持つ両親達、また大学受験生に関わる人達はどんな準備をすればいいのでしょう。
まだ試験自体が開始されてないので、不透明な部分がありますが、現時点で言えることは、前々回で小学生、前回中高生の英語教育で触れた際と同様に、やはり学習の先回りをしておくことでしょう。
ご存知の方もいるかも知れませんが、実は既に全国の高校生約6,000人を対象としてプレテストが行われました。現時点ではリーディングパートとリスニングパートに分かれていて、問題も入手可能です。今までセンター試験のテストを作成していた大学入試センターが過去問題をウェブサイト上に公開しています。まずはその問題を入手して、どのようなレベルなのか、もし可能であれば試してみてもいいかもしれません。
テストの特徴としては、文法よりもコミュニケーション能力を測定するようなテストにバランスの比重が置かれています。また、レベル的にはリーディングセクションは英検準2級から2級程度、リスニングセクションは英検3級から準2級程度のレベルの問題が出題されているようです。また、リスニングについて、問題文が2回繰り返されるという点は英検3級に準じています。(英検準2級以上の試験の場合は問題文は1回のみ放送されます。)
ただ、正直にお伝えすると、このプレテストの難易度は普段から英語に触れていなかったり、英語から遠ざかっていたりしる方達にとって高いもしれません。ただ、テスト問題を見て、どのような問題が出されるかということを知っておくだけでも、少しは今後の大学入試改革に対応する為の準備ができると思います。


【留学生の体験談】共通テストの傾向が現地の会話そのものだった話

📝 大学入学共通テストのプレテストを解いてみた受験生の経験

大学入学共通テストのプレテストを試しに解いてみた高校生が、後に短期留学に参加した際、「この問題形式、まさに実際の会話と同じだ」と驚いたという話があります。プレテストのリスニング問題は "Where should we meet?"(どこで待ち合わせしようか?)のような日常会話に近い内容が多く、留学先でホストファミリーと話す場面でまさに同じようなやり取りが自然と発生したそうです。

文法知識だけを問う従来のテストとは違い、コミュニケーション能力を測る新しい形式のテストで練習していたことが、実際の海外生活でもそのまま活きたと本人は振り返っています。試験対策と実践的な会話力が、思った以上に地続きだったことを実感させてくれる経験です。