世界の中の日本人の英語力について(3)

この記事の執筆・監修

岡田 真作(有限会社ワイアールシー 取締役 / 成人教育研究者)

横浜国立大学大学院にて「大人の学習継続」を研究し、人との交流が学習効果を高めることを実証。その学術的知見と長年の英語教育・留学支援の実績を融合し、挫折せず楽しく続けられる独自の学習カリキュラムを展開。「今度こそ英語を話せるようになりたい」という受講者の目標達成を強力にサポートしています。

 

前々回から世界の中の日本人の英語力について取り上げ、全体として日本人の英語力は低いランクにあるということをTOEFLという英語資格テストやEF(Education First)という語学教育機関がデータとして発表したことにも触れました。
少し前回の補足をすると、2017年のTOEFLスコアのデータにおいて、日本人の英語力が相対的に低いということをお伝えしました。
そのデータはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのカテゴリーにさらに細分化して評価しているのですが、スピーキングにおいては調査対象となった全ての国、地域の中で最低タイの評価だったようです。
日本と同じ評価の国はアフリカのコンゴ、ブルキナファソ、コートジボワールの3か国でした。

さらに、日本で30年以上行われてきている。JETプログラムの成果にも疑問が残るという話をお伝えしてきました。
では学生達はどのように英語力を改善させていけばいいのか、あるいは学生達の英語力を改善のためにどのような仕組み、システムを組み込んでいけばいいのかを考えてみたいと思います。


まずは学生の方たちに向けてですが、ぜひALTの先生達に時間外に声をかけてみて下さい。
どんな簡単なことでも、友達に聞くようなことでいいと思います。
週末の予定、好きな俳優、女優、SNSのことなどでも “Excuse me. May I ask you something?” から始めてみましょう。
きっとALTの方たちは快く受け入れてくれます。
また、学生達に関係する先生やご両親、保護者の方たちに向けて、 1つのアイディアとして、あえて課題を強制するのもいいのかもしれません。
ただし、その課題のゴールは誰でも到達できるようなものにすること、楽しめることが大切だと思います。
具体的な、身近な(到達可能な)ゴール(課題)をつくり、それを少しずつ、クリアしていくなどの 1つのアイディアをお伝えすると、例えば1か月の間に何人かの外国人や英語の先生などの英語の堪能な人と英語で会話するという”トークタスク”を義務付けるなどのスピーキングの実践をさせる課題を設定するなどはどうでしょう。
このアイディアの元は、以前ある海外の語学学校で行われていて、生徒たちに非常に好評だったアクティビティーです。
その学校では、1か月にどれだけ多くの人と授業以外で「いつ」、「どこで」、「「誰と」、「どんな会話をしたか。」を全生徒で競い合う「トーキングコンテスト」というものでした。
このような機会を生徒たちに与えてあげるのもスピーキング能力向上につながるかもしれません。