リスニング・スキルを伸ばす方法

この記事の執筆・監修

岡田 真作(有限会社ワイアールシー 取締役 / 成人教育研究者)

横浜国立大学大学院にて「大人の学習継続」を研究し、人との交流が学習効果を高めることを実証。その学術的知見と長年の英語教育・留学支援の実績を融合し、挫折せず楽しく続けられる独自の学習カリキュラムを展開。「今度こそ英語を話せるようになりたい」という受講者の目標達成を強力にサポートしています。


11.リスニング・スキルを伸ばす方法


語学の基本的のスキルと言えば、この4つ:


聞き取り
発音
単語
文法


この中で個人によって得意と苦手のものがあります。
たとえば発音が綺麗だが自分で文章を作れない英語のアナウンスをしている人もいれば、英語の書類をたくさん読んでもあまり発音できない研究者もいますね。


外国旅行の経験が多くてコミュニケーションをたくさんするように、とにかく知っている数少ない単語を色々な使い方を通して文法が得意な人ももちろんいます。


しかし、考えてみるとリスニングだけが得意な人が存在しない。
これはなぜだろうか?


とりあえず母語の日本語を考えてみよう。
日本語は何をして聞けたらいい?耳の形を変えてみる?頭の向き方?文章の最初の言葉を注目して?それとも最後の言葉?
どれにしても、それはないだろう。


日本語は発音、単語、文法、全部は母語級なので、当たり前のように聞き取れるのです。
文章には別々な言葉を並べても、喋ると実は言葉とその次の言葉の間があまりなしで音が流れる。
この点ではリスニングはひらがなだけで書かれている子供の絵本を読むみたいなものです。


たとえば「わたしはおちゃをのみます」が書いても、その単語と文法を分かっているので「私はお茶を飲みます」で通じることと同じく、単語、文法、そして発音が分かれば言われた言葉も通じる。
逆に分からなければ聞いても楽器の音や動物の鳴き声と変わりません。


ずばり、自分のリスニングスキルを伸ばしたければ、単語、発音、そして文法を勉強することです。


【留学生の体験談】ある日突然「聞こえた」瞬間

👂 アメリカ留学2か月目、大学のカフェテリアでの出来事

アメリカに留学して最初の2か月間、周りの学生たちの会話は早すぎて、まるで一つの長い音の塊のようにしか聞こえませんでした。単語は知っているはずなのに、耳が全く追いつかなかったのです。

ところが基礎文法の復習と単語の暗記を淡々と続けていたある日、カフェテリアで隣に座った学生たちの雑談が、突然「単語の羅列」として耳に飛び込んできました。「Are you going to the game tonight?」という一文が、まるでスローモーションのようにはっきり聞こえたのです。

その瞬間、これまで覚えてきた単語や文法が、ようやく「聞き取るための材料」として機能し始めたのだと実感しました。リスニングは耳のトレーニングというより、知識が定着した結果として自然に付いてくるものなのだと気づいた出来事でした。

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